【ビタミンC物語】第3話|ビタミンC誘導体。シミ軍団に勝てるのか?|黒子歌人

素肌高原の決戦と光の守り人

ホワイト君の船は、ついに目的地である素肌高原へとたどり着いた。

そこは見渡す限りの広大な高原だった。

赤茶けた大地がどこまでも続き、草木はほとんど見当たらない。乾いた風だけが吹き抜け、かつて美しかった面影は失われていた。

「ここが……素肌高原なの?」

シー君は思わず息をのんだ。

ホワイト君は静かにうなずく。

「そうだ。紫外線大王の力によって、この高原は荒れ果ててしまった。」

レッド君は拳を握りしめた。

「だから僕たちは、この素肌高原を取り戻すために来たんだ。」

五人は力強くうなずいた。

しかし、その時だった――。

その決意をあざ笑うかのように、遠くの空がゆっくりと黒く染まり始めた。

迫りくるメラニン軍団

遠くの山脈の上に、黒い入道雲のような影がゆっくりと広がっていく。

「みんな、気をつけろ。」

ホワイト君が鋭く叫んだ。

「山の向こうから来るぞ。」

その瞬間、山のふもとから黒い兵士たちが姿を現した。

メラニン軍団である。

黒い波のように隊列を組み、こちらへ向かって進んでくる。

その数は、数えきれないほどだった。

ホワイト君は静かに言った。

「シー君、大丈夫だろうか。相手はどんどん増えている。」

シー君は力強くうなずいた。

「大丈夫。この美しい素肌高原は、僕たちが守る。」

レッド君も前へ出る。

「みんな離れるな。一人では戦うな。」

そして、決戦の火ぶたが切って落とされた。

「ヤァー!」

シー君は剣のような光を放ちながら突進した。

白い光が黒い兵士へ当たるたび、メラニン軍団は次々と力を失っていく。

仲間たちも力を合わせ、押し寄せる敵を迎え撃った。

白い光と黒い影がぶつかるたび、素肌高原にはまばゆい閃光が走る。

「すごい!」

ホワイト君が思わず声を上げる。

シー君の抗酸化の力は、黒い力を弱め、素肌高原を守っていく。

数では圧倒的に不利だった。

それでも五人は背中を預け合い、一歩も引かなかった。

シー君最大の危機

やがて戦いは終盤へ入る。

そのときだった。

シー君の体から光が少しずつ消え始めた。

「どうした、シー君!」

ホワイト君が駆け寄る。

シー君は苦しそうに胸を押さえた。

「体に……力が入らない。」

レッド君は空を見上げた。

太陽が高く昇り始めていた。

強い光が素肌高原いっぱいに降り注いでいる。

ビタミンCは光に弱い。

長時間強い光を浴び続けると、自分自身が少しずつ消耗してしまうのである。

「もう……戦えない。」

シー君の光はさらに弱くなっていく。

メラニン軍団は、その様子を見逃さなかった。

「今だ!」

黒い兵士たちが一斉に押し寄せる。

ホワイト君は苦しそうな表情で言った。

「レッド君、このままでは危険だ。」

レッド君は悔しそうに拳を握る。

「分かった。全員、退却だ。」

五人はゆっくりと後ろへ下がり始めた。

地平線の向こうから

メラニン軍団は勝ち誇ったように前へ進んでくる。

遠くの山脈では、黒い雲がさらに大きく広がっていた。

「あの山の奥には、もっと強い敵がいる……。」

ホワイト君は静かにつぶやく。

シー君は振り返り、素肌高原を見つめた。

「ここまで来たのに……。」

守りたかった景色が、少しずつ黒い影に包まれていく。

やさしい風も止まり、高原は静まり返っていた。

このままでは素肌高原は闇に覆われてしまう。

そのとき――。

遠くの地平線から、大きな声が響いた。

「おーーい!待たせたな!」

レッド君は驚いて顔を上げる。

「あれは……誰だ?」

シー君もゆっくりと振り返る。

光の向こうから、誰かがこちらへ向かって走ってくる。

味方なのか。

それとも、新たな敵なのか。

五人は固唾をのんで、その姿を見つめた。

素肌高原を守る戦いは、まだ終わってはいなかった。

つづく

ビタミンC物語|第4話

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