【火妖人物語】第23話|買った。使わない。ごみ箱へポイ|黒子歌人


時代が、どんどん進んでいく。

ネットを見ていると、また何か新しい広告が出てくる。

「面白そうだな」
「これなら自分にもできそうだ」

そう思って、つい買ってしまう。

ところが、いざ使おうとするとわからない。

皆さんも最初は努力すると思うんです。

説明書を読んだり、ネットで調べたり、動画を見たりする。

それでも、わからない。

そのうち触らなくなり、ホコリをかぶって、

最後は――

ごみ箱へ、ポイ。

こんな経験、ありませんか。

私は、今まで何度もありました。

「説明書を見れば、何とかなるだろう」

いつも、そう思って買うんですよね。

昭和のカセットデッキは単純だった

昭和のカセットデッキは単純でした。

再生ボタンを押せば音が出る。

わからなければ止める。

巻き戻して、また聞く。

アナログだから、目の前にあるものを触れば何とかなった。

ところが、今の時代はそうはいかない。

「スマホとマッチングしてください」

……どこを押すの?

ソフトを入れる。

……音が出ない。

Cubaseを開く。

最初は、

「おっ、なんだかできそうだ」

と思う。

しかし、その画面の裏には、次から次へと知らない画面が出てくる。

設定。

接続。

ドライバー。

オーディオ。

MIDI。

トラック。

プラグイン。

一つ進んだと思ったら、またわからない言葉が出てくる。

心はだんだん焦ってくる。

イライラ。

ストレス。

そして結局、

「もういいや」

3か月頑張った機材が、ホコリをかぶる。

そして、ごみ箱へポイ。

新しいものを始めるには順序がある

今になって、やっとわかってきました。

新しいものを始めるには、順序がある。

まず買う前に、

「自分は、本当にこれをやっていきたいのか」

そう自分に問うこと。

私が68歳になって手にしたものの一つが、レンタルサーバーのConoHa WINGでした。

「これからの人生、そして過去の人生をブログで表現していこう」

そう思って始めました。

あれから、そろそろ1年がたちます。

簡単ではありませんでした。

わからないことだらけ。

何度も失敗しました。

私のいけない性格は、人生の生き方は不器用なのに、細かい作業は器用だったことです。

だから、

「自分なら何とかできる」

そう思ってしまう。

ところが、その先には大きな落とし穴が待っている。

器用だからこそ、基本を飛ばしてしまう

ギターもそうでした。

小学5年生の頃、ギターを独学で弾き始めました。

少し弾けるようになると、周りから見れば「すごい」と言われる。

人気者にもなった。

だから私は、基本をきちんと学ばなくても何とかなると思っていたのかもしれません。

でも、もし何か一つでも本当に秀でたいなら、

・お金がかかっても基本から学ぶ
・決して「勘」だけで始めない
・AIに聞く前に、まずメーカーの説明や基本編を見る

今の私は、そう思います。

それをしてこなかったから、成長するまでに時間がかかった。

いや、時間がかかったというより、

何度も同じ場所に戻っていた。

自己流は、ときに成長を妨げる

自己流がすべて悪いわけではありません。

でも、基本を知らないままの自己流は、ときに成長を妨げます。

間違った道を進んでしまうと、後から戻るのが大変なんです。

ConoHa WINGでの失敗。

Cubaseでの学び。

そして今になって思う、

「あぁ、ピアノをやっておけばよかった」

そんな後悔のようなものも残っています。

ピアノは、一番わかりやすい。

鍵盤をたたけば音が出る。

少し覚えれば、ちょっとした曲なら演奏できる。

だから器用な人は、どんどん先へ進んでいく。

そんな人を見ると、

「自分は取り残されている」

そう思ってしまうこともある。

でも、思わなくていい。

基本を一つずつ積み上げていけばいい。

遠回りしてきた人には、遠回りしてきた人にしかわからないものがある。

いつか追いつくかもしれない。

いや、もしかしたら、

その人を追い越す日だって来るかもしれない。

まとめ|個性は基本の上に成り立つ

まあ、これこそ私の不器用な生き方なのだと思います。

昭和の時代は、

「個性、個性」

とよく言われていました。

私も、人とは違うことをしたい。

人と同じでは面白くない。

そう思って、個性を大切にしてきました。

でも今は思います。

個性は、基本の上に成り立つ。

やりたいものは、買ってもいい。

失敗したっていい。

ただ、買っただけで終わらせない。

私は今、Audient iD4、Cubase、ヤマハのギター、KeyLab 49を手にして、68歳になって再び音楽の創作活動を始めています。

時にはストレス。

時には、

「もう、やめようか」

と思う。

それでも、昨日できなかったことが、今日できたときはうれしい。

たった一つ音が出ただけでも、うれしい。

若い頃とは違う。

覚えるのに時間もかかる。

それでもいい。

ごみ箱へポイしてきた過去があるからこそ、今度は簡単には捨てたくない。

68歳。

まだ、終わっていない。

今度は、基本から。

一つずつ。

時には遠回りしながら。

これからも、私は続けていきます。

黒子歌人


とりあえず、私が買った機材を張っておきます。
興味があれば、ご覧になってください。

ていうか、リンクを貼っておきます。

私が使っている録音機材
買った、これからが長い旅になります。



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