【ビタミンC物語】第4話|ビタミンC君とブドウ糖の合体|黒子歌人

メラニン軍団とシミの草原

素肌高原は、どんどんシミ高原へと変わりかけていた。

しかし、ブドウ糖軍団の援護もあり、一進一退の攻防が続いていた。

そのころシー君は、ブドウ糖軍団の医者や看護師たちの介護を受けていた。

「俺も戦う。」

シー君は立ち上がろうとした。

すると大将が言った。

「まだダメだ。回復していない。」

そう、シー君の体はまだ完全ではなかった。

「でも、僕が行かなければ、あの紫外線大王は倒せない。」

シー君の心は、すでに戦場へ向かっていた。

数時間後。

体はまだ治りきってはいなかったが、シー君はもう一度立ち上がる。

「俺、もう行く。」

大将は静かにうなずいた。

「ならば、これを持って行きなさい。」

「なんですか、それは?」

「これは、お前のおじいさんから預かっていた光の剣だ。」

「じいちゃんの……。」

「この剣があれば、紫外線大王とも互角に戦えるはずだ。」

そう言うと、大将は静かにその場を離れた。

シー君が光の剣を手にした瞬間だった。

剣がまばゆい光を放つ。

ブドウ糖軍団の仲間たちも、自分たちのエネルギーをシー君へ送った。

その力は体中を駆け巡り、シー君は新たな力を手に入れた。

ビタミンC最強の戦士、
ビタミンC誘導体となったのである。

再び戦場へ

シー君は戦場へ戻った。

「大丈夫なのか。」

ホワイト君が声をかける。

「もう大丈夫だ。今までありがとう。」

シー君は光の剣を握りしめた。

「みんな、俺について来い!」

その一声で仲間たちは前へ走る。

光の剣が振り下ろされるたび、メラニン軍団は次々と後退していった。

山のふもとまで押し返す。

「よーし、あと一息だ!」

誰もが勝利を信じた。

しかし、その時だった。

紫外線大王が姿を現した。

「フハハハハ!

お前らに、この俺様が倒せるかな。」

「みんな、気を付けろ!」

時間にして午後二時。

太陽は容赦なく照りつける。

紫外線大王の体は、さらに大きくなっていった。

もし紫外線大王に支配されてしまえば、素肌高原は荒れ地となり、元に戻ることはできない。

これから生まれてくるコラーゲンの子どもたちも力を失い、メラノサイトにつかまってしまう。

それを知っているからこそ、シー君は負けるわけにはいかなかった。

メラニン軍団も息を吹き返した。

山のふもとでは激しい攻防が続く。

少しずつ、少しずつ押し戻されていく。

「このままでは……。」

シー君は光の剣を握りしめた。

仲間の息づかいが聞こえる。

もう誰にも力は残っていなかった。

「これで終わりなのか……。」

その時だった。

レッド君が、ふと空を見上げた。

「あっ、あれは……。」

遠い空から、まぶしい光がいくつも降り注いでくる。

ブドウ糖軍団の大将も、その光に目を奪われた。

「私は……今まで、あんな光は見たことがない。」

「七色の光……?」

「そういえば昔、旅人から聞いたことがある。」

「人間界には、シー君と同じような力を持つ存在がいると……。」

「もしかして……。」

つづく

ビタミンC|第5話








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