
**火妖人(びようじん)とは**、孤独から生まれた「心の炎」
悩みや苦しさの中で、何も言わずにそばにいて、
静かに支え続けてくれる存在です。
はじめに
2025年、子供の自殺者数は532人――
そんなニュースを見ました。
数字だけ見れば、ただの統計かもしれません。
でも、その一人ひとりに、
眠れない夜があったはずです。
実は、私自身も、
何度も「死にたい」と思ったことがあります。
- 16歳頃 ― 夢の終わり
- 28歳頃 ― 話せない出来事
- 50歳頃 ― 借金と絶望
- 55歳頃 ― 人間関係
- 62歳頃 ― 経営の崩壊
- 66歳頃 ― 耳鳴りと眠れない夜
私のブログは、
「成功する5つの方法」のような話は少ないと思います。
あるのは、
孤独、失敗、いじめ、絶望、
そして、それでも生きてきた話です。
68年間の経験が、
ほんの少しでも、
誰かの心を軽くできたらと思い、書いています。
「死にたい」は、すぐには終わらない
よく、
「明日はきっと元気になる」
と言います。
でも現実は、
そんな簡単じゃありません。
半年続くこともある。
一年続くこともある。
一生、心に残ることだってあります。
私もそうでした。
それでも、人の心は、
少しずつ変わっていきます。
だから、今つらい人へ、
まず伝えたいのです。
今日、一つできたなら、それでいい
- ご飯を食べられた
- 一回笑えた
- お風呂に入れた
- 好きな歌を聴けた
それだけでも、十分なんです。
生きるって、
本当はそれくらいでいいのかもしれません。
孤独の始まり ― 3歳の記憶
私の孤独は、
たぶん3歳から始まりました。
雨漏りする家。
貧乏。
屈辱。
取り残されたような感覚。
まだ「死」という言葉を知らなかった頃です。
でも、
もし知っていたら――
考えていたかもしれません。
火妖人が生まれた日
火妖人(びようじん)は、
その孤独の中で生まれました。
胸の奥に灯った、
小さな炎です。
消えそうで、
でも消えない。
苦しい時、
「もうだめだ」と思った時だけ、
その炎は静かに現れます。
そして、
何度も私を引き戻してくれました。
初めて「死にたい」と思った高校時代
最初に追い込まれたのは、
高校生の頃でした。
小さい頃からの夢だった
「プロ野球」を諦めた時です。
荒れていた頃
おとなしい性格だった私が、
別人みたいになりました。
通学中、
知らないサラリーマンを睨みつけたり、
家では父親の一升瓶を奪って、
ガラス戸へ投げつけたり。
何も怖くなかった。
でも、その時は、
まだ「死のう」とは思っていませんでした。
何ヶ月か経ったある日、
急に心が崩れたのです。
「死にたい」
その言葉が、
突然、自分の中に現れました。
当時はスマホもなく、
情報も少なかった時代です。
今思えば、
余計な情報がなかったことが、
逆に助けになったのかもしれません。
音楽が、私を引き戻した
その後、
音楽と出会いました。
シンガーソングライターを目指し、
少しずつ元気を取り戻していったのです。
でも、
孤独は消えませんでした。
兄弟がいても、
「お前はまだ小さい」
「まだダメだ」
そんな声が、
今でも心のどこかに残っています。
火妖怪は、
人の記憶に住みつくのです。
借金と絶望 ― 3回目
逃げても逃げても、
借金だけが増えていきました。
個人で1億円以上。
毎月、
保証協会へ頭を下げに行きます。
「また、あんたか」
「もう貸せないよ」
周囲にも聞こえる声でした。
それでも給料だけは遅らせなかった
どれだけ苦しくても、
社員の給料だけは守りました。
それだけは、
絶対に崩したくなかった。
でも心は壊れていきました。
うつ状態。
耳鳴り。
涙が止まらない夜。
一人部屋に閉じこもり、
「俺は何のために会社をやっているんだろう」
そう考え続けていました。
本気で、
命を絶つことも考えました。
人を思うことで、少し変わった
ある時、
ふと思ったのです。
「苦しいのは、自分だけじゃないのかもしれない」
と。
自分もつらい。
でも、相手も苦しい。
そう考えるようになってから、
少しずつ、
人への見方が変わりました。
もちろん、
今でも憎むことはあります。
私は神様ではありません。
でも、
苦しみを知った人間にしか持てない
「思いやり」もある気がしています。
5回目 ― 信じていた人が去った日
経営がようやく立ち直りかけた頃でした。
信じていた人が、
突然「辞めます」と言ったのです。
その日から、
また眠れなくなりました。
以前と同じ、
うつ状態です。
「ずっといてくれる」と信じていた
説得も届かず、
その人は去っていきました。
中小企業の現実でした。
でも、
それは私の経営責任です。
「もうダメだ」
本気でそう思いました。
それでも、
9ヶ月後、
銀行が手を差し伸べてくれました。
人生は、
終わりそうで終わらないことがあります。
6回目 ― 耳鳴りという地獄
ここ数年、
耳鳴りが24時間止まらなくなりました。
蝉がずっと鳴いているような音です。
眠れない。
静かな場所ほど苦しい。
なった人にしかわからない苦しみ
薬。
針。
整体。
MRI。
できることは、
いろいろ試しました。
でも、
完全には治りませんでした。
YouTubeのコメントにも、
「もう限界です」
そんな声が多く届いているそうです。
耳鳴りは、
経験した人にしかわからない苦しさがあります。
それでも、少しだけ変わった
ある日、
不思議な感覚がありました。
「あれ……気にならない」
完全に治ったわけではありません。
でも、
耳鳴りに支配されなくなったのです。
それだけで、
「死にたい」と思う回数が減りました。
人間は、
ほんの少し楽になるだけでも、
生き方が変わるのかもしれません。
今つらい人へ
人生は、
苦しいことの方が多いのかもしれません。
でも、
全部が絶望ではありません。
何度も死を考えた私でも、
今こうして生きています。
だから、
今日を越えられたなら、
それだけで十分です。
「適当に生きる」くらいでいい
私は真面目な人間です。
だからこそ、
最近は思うのです。
少しくらい、
適当でいい。
頑張りすぎなくていい。
自分を責め続けなくていい。
火妖人は、きっとそばにいる
もし今、
孤独の中にいるなら。
誰にも言えない苦しみを抱えているなら。
火妖人を、
少し思い出してみてください。
孤独の中で生まれた、
小さな炎です。
消えそうでも、
消えない炎。
きっと、
あなたのそばにもいます。
著者:黒子ダイル


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